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移送物の基礎知識クラス

【C-1】消石灰って何?

移送物の基礎知識クラスを受け持つ、ティーチャーシローです。ここでは移送物の特長や性状及び主な用途などを解説していきます。よろしくお願いします。

今回は、粉体の消石灰について説明します。

消石灰の製造方法

消石灰の原料は石灰石です。石灰石は粉砕・焼成・加水(消化)等の工程を経る事で、炭酸カルシウム(炭カル)、生石灰、消石灰と名前を変え、使用方法も変わります。今回は、石灰石から消石灰に至る工程の流れと特長、及び主な使用方法についてお話ししたいと思います。

石灰石
石灰石は、全国各地で産出・採掘されています。形状は塊です。鍾乳洞は、石灰石が長い年月を掛けて成長した物です。
重質炭酸カルシウム【CaCO3
石灰石を粉砕した物を重質炭酸カルシウムと呼びます。
生石灰【酸化カルシウムCaO】
石灰石を炉で焼成してCO2を飛ばした物が生石灰です。
CaCO3(炭酸カルシウム)→CaO(酸化カルシウム)+CO2(二酸化炭素)
形状は塊又は粉状で、色は白色です。
消石灰【水酸化カルシウムCa(OH)2
生石灰に加水して消化、熟成させた物が消石灰です。
CaO(酸化カルシウム)+H2O(水)→Ca(OH)2(水酸化カルシウム)
形状は白色の微粉体で、粒径は150μm以下(JIS特号では28#全通/100#粉末度残分5.0%未満と規定)が主体です。かさ比重は0.4~0.55程度です。難溶解性ですが、スラリーにすると強いアルカリ性を示します。
軽質炭酸カルシウム【CaCO3
消石灰スラリー(石灰乳)にCO2を反応させた物が軽質炭酸カルシウムです。
Ca(OH)2(水酸化カルシウム)+CO2(二酸化炭素)→CaCO3(炭酸カルシウム)+H2O(水)
形状は消石灰同様白色の微粉体です。
消石灰の使用方法
上水処理
飲料水のpHは5.8~8.6と規定されている為、原水の酸性度が高い場合に消石灰の強いアルカリ性を利用してpH調整(中和)目的に凝集池や沈殿池に注入される場合があります。但し、消石灰は粉体を溶解する手間がかかりハンドリングの悪さから原水のpH調整用途で使用されている現場は少なくなっているようです。むしろ赤水防止及び配管内壁に被膜を作る目的で配水池に消石灰を注入する事例が増えています。
下水処理
家庭から出た排水は下水処理場で処理されます。反応槽で微生物により分解された汚泥を凝集沈殿させる際に、他の無機凝集剤等と併せて使用されます。又、脱臭・殺菌目的で注入する場合もあります。
焼却設備
ゴミ焼却場等の排ガス中のSOxやHCl除去用途で消石灰が使用されています。又、バグフィルターで回収した飛灰から砒素等の不純物が溶出する事を防止する目的で灰加湿器に粉末消石灰を供給する用途もあります。ごみ固形燃料(RDF)成型用途では、殺菌作用を利用して微生物による発酵を抑える為に消石灰を混合します。
その他
製糖工場で砂糖を精製する際に、高濃度の砂糖水溶液に消石灰を加え二酸化炭素(CO2)を吹き込む事で炭酸カルシウム(CaCO3)が生成し、不純物を吸着して沈殿除去します。最後に、一般家庭用途では園芸用肥料・漆喰・グラウンドのライン引き等でも使用されており、活躍の場面は多岐に渡ります。

そろそろ時間ですね!最後にまとめをしておきましょう!!

本稿のまとめ

  • 原料の石灰石に様々な工程を経ることで、炭カル・生石灰・消石灰等を生成する事が出来る。
  • 消石灰は、中和・凝集・脱臭・殺菌・吸着等多用途で使用されている。

次回は、「流体」に関して詳しく説明いたします!!

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