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ポンプの基礎知識クラス

【A-3a】軸封装置

ポンプの基礎知識のクラスを受け持つ、ティーチャーモーノベです。
今回は、ポンプの重要な要素の一つである「軸封装置」について学びたいと思います。

軸封装置とは

流体機器などの軸貫通部分や圧力容器、管などの継手部分から流体が漏れるのを防止する密封装置は、総称してシールと呼ばれ、図1のように運動用シールと固定用シールに分類できます。

軸封装置とは、ポンプなどの主軸がケーシングを貫通する部分から、内部の液が外部に漏れたり外部の空気を吸い込むのを防止する装置のことを言い、各種の運動用シールが使用されます。

シールの分類

ポンプで使用される代表的な軸封装置

ポンプでは、「圧力」「温度」「速度」「取り扱う液の種類」などの条件によって、様々な種類の軸封装置が使用されていますが、ポンプの回転軸部分で使用される代表的なシールは、「メカニカルシール」と「グランドパッキン」です。

「メカニカルシール」と「グランドパッキン」それぞれの説明に入る前に、両者の比較を表1に示します。それぞれ特長がありますが、ヘイシンモーノポンプでは一般に、漏洩量、寿命、メンテナンスなどの点で優れているメカニカルシールを使用し、メカニカルシールではシールが困難な高温液、摩耗性の極めて高い高濃度スラリー、熱硬化性樹脂などの用途でグランドパッキンを使用しています。

表1 メカニカルシールとグランドパッキンの比較
メカニカルシールグランドパッキン
軸の運動回転回転・往復
構造精密であり、複雑精度が低く、簡単
圧力低~高低~高
温度低~高
漏洩量極少焼き付きを防ぐため、ある程度の漏れが必要
寿命長い比較的短い
軸・スリーブの磨耗軸やスリーブと摺動せず磨耗なし直接摺動するため磨耗する
調整(増し締め)スプリング等の働きにより、摺動面が追従するので増し締めの必要はないパッキンが消耗するため、ときどき増し締めが必要
動力損失摩擦面積、摩擦係数が小さく動力損失は小さい摩擦面積、摩擦係数が大きく動力損失は比較的大きい
交換作業ポンプの分解が必要ポンプを分解せずに交換することも可能
価格イニシャルコストは高いがランニングコストは低く、結果的に安くなるパッキン自体は安いが、軸表面処理費やランニングコストがかかり、結果的に高価となる場合がある

そろそろ時間ですね!最後にまとめをしておきましょう!!

本稿のまとめ

  • 軸封装置とはポンプなどの主軸がケーシングを貫通する部分に用いられるシールのことをいう。
  • ポンプの回転軸部分で使用される代表的なシールはメカニカルシールとグランドパッキンである。
  • メカニカルシールは漏洩量、寿命、メンテナンスなどの点で優れている。

次回から2回にわたって、メカニカルシールグランドパッキンについて、その要点をコンパクトに解説していきたいと思います。

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