業界別活用例し渣を含んだ汚泥（2）
し渣の処理フローを簡略化することで、
設備の消費電力やメンテナンスコストを大幅カットしたケース
液体名：し渣を含んだ汚泥／業種：水処理
現状の課題および要望
最初沈殿池から取り出した生汚泥中のし渣を、分離機や脱水機など複数の装置を用いて焼却処理しているが、既設の処理設備は下記の課題があった。
- 1. 最初沈殿池から焼却炉までにたくさんの工程があり複雑なため、運用や管理に手間がかかる。
- 2. 装置点数が多い分、メンテナンスコストがかさんでいる。
- 3. 脱水機で絞ったし渣をコンベアやトラックで搬送する複数の工程で臭気が発生し、特に夏場は作業環境への影響が大きい。
解決方法
最初沈殿池から生汚泥を引き抜く遠心ポンプの後段に一軸汚泥細断機モーノカッターを設置し、し渣を取り出さず配管内にそのまま移送する処理工程に変更した。
改善メリット
- ○8つの装置（し渣分離機、し渣脱水機、し渣搬送コンベア、し渣ホッパー、搬送用トラック、し渣受入ホッパー、二軸破砕機、計量ホッパー）が必要なくなり、消費電力量を従来の3分の1以下に削減することができた。
- ○モーノカッターで汚泥中のし渣を細かく破砕して、そのまま重力濃縮槽に流すというシンプルなフローにすることで、メンテナンスコストを大幅に削減できた。
- ○コンベアやトラックで搬送する複数の工程がなくなったため臭気が発生しなくなり、労働環境が改善された。
フロー図
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