哲つぁんがヘイシンにやってきた

F1メカニックとして世界を渡り歩き、
第一線でその腕を振るってきた津川哲夫氏。
彼が経験上痛感しているのは、
いつの時代もどの地域でも「オリジナルである」ことの強さ。
『オリジナルなものづくり』を追求する企業姿勢に共鳴し、
今回のヘイシン探訪が実現した。

津川哲夫
1949年生まれ。76年にF1を観戦し、その感動が忘れられず、翌年にはF1メカニックを志して単身渡英。90年までさまざまなチームのメカニックとして活躍した。現在はモータージャーナリストとして、執筆・解説・講演などの活動を行っている。英国在住。

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第5回 そうだ、展示会へ行こう。

今回は、東京ビッグサイトで開催された
『JAPAN PACK 2015(日本国際包装機械展)』の
ヘイシン・ブースに津川さんを誘い出してみた。
ご案内のホスト役は、東日本営業部の後藤裕一郎。
食品・包装業界に精通した営業マンであり、
これまで現場にさまざまなポンプを納めてきた。

後藤

はじめまして、後藤です。JAPAN PACK は包装機械や包装材料加工機械を中心に、食品加工機械、医薬・化粧品製造機械なども集まる展示会です。ヘイシンも出展しているので、これからブースをご案内いたします。

津川

はじめまして、よろしくお願いします。

後藤

まずこのNHL-GA型ですが、1分間に最高120ショットの間欠運転が可能で、主に缶詰への充填工程で採用されています。

津川

ほ~ぉ。そうか、缶詰も「包装」なんだね。中身の具を充填するの?

後藤

いえ、このポンプが活躍するのは缶詰の調味液の充填工程です。缶詰製造では、先に具材を入れて計量し、後から調味液を充填する方法が多いようです。

生田

上から調味液をシャワーのように流して、その下を具材の入った缶がコンベアでどんどんくぐっていくようなイメージでしょうか。

津川

そうなんだ。でもそれじゃあこぼれた液体をコンベアの下で回収したりしないといけないよね。掃除も大変そうだ。

後藤

このポンプならサーボモーターで発停(出して止めて)を繰り返すことで、充填機のように1缶ずつ液体を入れることができます。メンテナンスも楽になると好評です。

津川

ピタッと止まるのが凄いね。

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生田

こうやって高精度に吐出できるので、ドレッシングなどを小袋充填しているお客様にもご利用いただいているんですよ。

津川

へぇ! 袋はどうやって充填するんだろう。

後藤

例えば三方シール機だと、折り合わせたフィルムをシールして、中身を充填して、またシールする、というのを繰り返して、連なった小袋ができあがります。

生田

その充填に、このポンプが活躍しているんです。今日もいろんな包装機メーカーさんが出展されているので、ぜひ実物をご覧になってきてください。

津川

わぁ、楽しみだ! スーパーで刺身を買ったら付いてくる、醤油もワサビもみんな小袋。そうやって充填しているのは知らなかった。

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後藤

こちらは、ドラム缶などの容器に入った高粘度の液体を引き抜く立型ポンプに、充填弁とコントローラーを組み合わせたシステム(フレックス充填システムNTH-TF型)です。

生田

このとおり、ほとんど流動性のないスライムでも吸引して充填できます。

津川

これは、名古屋のういろうメーカーによさそうだね(笑)。

後藤

キムチの素などにも使っていただいていますよ。ドラム缶に入った状態で材料を仕入れても、ホッパーに移し替えたりせずに、ポンプを差し込んでそのまま充填できます。

津川

モーノポンプの得意分野というわけだ。ところでこの音、エアシリンダーで開閉してるんだね。

生田

はい。ヘイシンジャストバルブと呼んでいる充填弁で、2方弁の標準タイプです。液性や用途に合わせて他のタイプも用意しています。

津川

バルブは液体を切っているだけで、量の制御はポンプ側かな?

後藤

そうです。ジャストバルブは開閉のみで、定量吐出しているのはあくまでもポンプです。だから充填量の変更も簡単ですよ。

津川

回転速度の制御だけで吐出量を変えられるんだもんね。さすがだなぁ。

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生田

こちらは最近開発した新素材のステーター(SHLGステーター)です。

津川

見た目は普通のステーターと変わらないなぁ。どんな秘密があるの?

後藤

接液部に磁性ゴムを使用しており、万が一ポンプの使用中にゴムが破損するような事態が起きても、金属検出器やマグネットフィルターで検出・補足が可能です。

生田

百聞は一見に如かず。こちらはSHLGステーターのゴム部分を小さく刻んだものです。実験用の磁石をご用意したので、ぜひ(と津川さんに手渡す)。

津川

おお! こりゃすごいや。ゴムのかけらがいっぺんに磁石に引き寄せられた。

後藤

発売以来、お客様からの反響も大きいんです。

津川

食の安全への関心がどんどん高まっているもんね。

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後藤

最後は、ヘイシンディスペンサーNVDL型を5台並べて充填する、多連充填機です。ご存じのとおり回転速度だけで吐出量がコントロールできるので、短時間で充填量を調整できます。それに分解・洗浄も簡単なので、多品種少量生産も得意です。

津川

液ダレがない、っていうのがやはりキーポイントだね。

後藤

はい。逆転するので液切れがよく、さらにローターとステーターのシール線が液ダレを防ぎます。もしも液ダレしたまま焼き上げラインに入ったら、一周して戻ってきたときにはコンベアに焦げあとが残ってしまいます。衛生上も良くありません。

津川

食品だけでなく、化学系の産業でも使えそうだ。ほんとに使い道が広そうだなぁ。

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最後に一言ふだん何気なく食べているものも、どうやって作られているのかな?と意識すると面白い。どこかでヘイシンが関わっているかも。

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