
【A-3c】軸封装置(グランドパッキン)
ポンプの基礎知識のクラスを受け持つ、ティーチャーモーノベです。
前回は軸封装置のうちメカニカルシールについてお話ししましたが、今回はその続きになります。
メカニカルシール同様、ポンプで使用される代表選手であるグランドパッキンについて学習しましょう。
1. グランドパッキンの基本構造
グランドパッキンとは、JIS B 0116で「一般に断面が角形で、スタフィングボックスに詰め込んで用いられるパッキンの総称」と定義されています。スタフィングボックス内のパッキンをパッキン押さえで締め付けることによって、軸表面を押し付ける力が発生し、その接触圧力で内部の流体をシールしています。ポンプなどの軸封部では、パッキンの冷却と潤滑のために軸表面を伝わる若干の漏れが必要です。

2. グランドパッキンの形態と構成材料
グランドパッキンには、いろいろな形態のものがあります。
最も一般的なものはブレードパッキン(編組パッキン)で、様々な材料繊維に潤滑剤、粘結剤を加えたものを編み組みしています。


3. 注水式グランドパッキン
スタフィングボックスの基本形状は先ほど示した通りですが、ポンプなどでシール流体の圧力が大気圧以下になる場合は、グランドパッキン部から空気を吸い込むのを防ぐために、パッキンの中間にランタンリングを組み込み、そこに圧力水などを注入する方法がとられます。また、シール流体が砂のような摩滅物を含んでいる場合や、軸回転速度が高くパッキンの発熱が大きい場合は、ランタンリングに清浄な液を注入して軸封面で摩滅物を取り除いたり、強制冷却を行うこともあります。

4. 締め付け調整方法
グランドパッキンは、ポンプの運転を開始したとき、パッキンを交換したとき、日常運転中に漏れが増大したときに締め付け調整を行います。締め付け調整は軸封部の温度上昇に注意しながら、数回に分け徐々に行います。1回の増し締め量は、パッキン押さえナットの1/4〜1回転程度が適当です。また、ナットの締め過ぎ、片締めに注意しましょう。
そろそろ時間ですね!最後にまとめておきましょう!!
本稿のまとめ
- 最も一般的なグランドパッキンはブレードパッキンで、八つ編み、袋編み、格子編みなどがある。

- シール流体の圧力が大気圧以下になる場合は、注水式グランドパッキンとする。
- グランドパッキンは締め付け調整(増し締め)が必要である。


